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"IXAT"!? ~日本語を右から書くことについて~ [日本語・外国語]

トラックの車体右側面などに、通常の日本語とは逆の「右から左」、つまり車の「前から後ろ」に向けて言葉を書くことは、極めて日常的に行われています。トラックなど、半数以上がそうではないではないかと思うほどです。
しかし、これがローマ字や欧文(英語など)になると、どうなのでしょうか?

と言うのも、去年から今年にかけて、個人タクシーの右側面に、ローマ字で「○○タクシー」と右から書いてあるのを2〜3回見かけたからです。表示は以下のようになっていました。

IXAT DCBA
<"DCBA"は本来"ABCD"という名前と思われます>
(見たのが同じタクシーかどうかは分かりませんが、目撃した場所は相当離れていました。)


漢字の言葉であれば、例えば「輸運物貨×○」であれば「○×貨物運輸」だな、というように、直感的に分かります。
しかし、「トーポスンラト×○」(○×トランスポート)や「クッラト×○」(○×トラック)のようにカタカナの語句や、ましてやアルファベット(ローマ字 or 欧文)の場合は、意味がないか、まったくの間違いではないでしょうか。

世界には、右から左に書く言語もあります。代表的なのは、アラビア語やヘブライ語でしょうか。
しかし、例えばアラビア語の場合、文中に数字やアルファベットが出てきた場合、その語句だけを左から右に書きます。前後の文章とは逆向きになるわけです。
このように説明すると、変な感じもしますが、慣れてしまえば、「そんなものだ」と思えるようになり、違和感はそんなにありません。

日本でも、大手のバスや運送会社は、車体の右側面であっても、社名等を普通に左から右に書いているように思います。
そもそも、この「右から書く」習慣(?)はなぜこんなに定着しているのでしょうか?
だれかが、「右書き反対運動」でもやってくれないか、などと考えています。

余談ですが、日本ではいわゆる算用数字のことを「アラビア数字」とも呼びますが、算用数字はインドが起源だそうで、アラビア語には、算用数字とは別の数字があります。
「本当のアラビア数字」の話は、機会を改めまして…。


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SKinsui

日本語の右横書き、左横書きの歴史については、
横書き登場―日本語表記の近代 岩波新書 新赤版 (863)
屋名池 誠 (著) ISBN: 4004308631
が大変詳しいです。
ちなみに、アメリカやカナダの緊急自動車(救急車など)の前面に、"AMBULANCE"などの標記が「鏡文字」(文字を鏡にうつしたときのように裏返しに書いた文字)になっているのをよく見ます。最初、「あれ?なんで?」と思いましたが、よく考えると、一般車のバックミラーに映ったときに認識してもらいやすいように(そして道を譲ってもらえるように)という意図なのかな、と思い至りました。
by SKinsui (2006-01-26 13:07) 

Lionbass

Skinsuiさま
コメントありがとうございます。では、早速その本を探してみます。
by Lionbass (2006-01-26 14:14) 

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