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「胴体着陸」? [日本語・外国語]

今月初め、「1両編成?」で列車事故の報道における用語の問題について触れました。
http://blog.so-net.ne.jp/lionbass/2007-03-04

そこで今度は、航空機の”事故”についてです。

今月13日にあった高知空港での全日空系エアーセントラル機の緊急着陸。
新聞・テレビのほとんどすべてが、「胴体着陸」という言葉を使っていますが、どうもこの言葉に違和感があります。

航空会社が使うような機体ではあまりありませんが、小型機(2~4人乗りくらい)では、「車輪がすべて出ない」という事態がたまにあって、アメリカあたりから映像が入ってくることもあります。

「車輪が1本も出ていない」という状況であれば、当然のことながら、機体の下部全体をこすりながら着陸せざるをえないわけで、これが文字通りの「胴体着陸」だと思います。

これに対し、先日のエアーセントラル機の場合は、「胴体」というよりは、機体の「鼻先」をこすって着陸した感じではないでしょうか。

ただ、これを「一言」で表す言葉はなさそうですし、「鼻先をこすりながらの緊急着陸」ではごろが悪いし、文字数も多い。
ということで、簡潔な「胴体着陸」という用語に「収れん」したのではなかろうか、と思います。

ただ、「ちょっと違うのではないか」という言葉を、「便利だから」と使うのは、マスメディアの悪い傾向ではないかという気もしています。


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