「漢字がつくった東アジア」 [読書]
▼読み終わった本
*「漢字がつくった東アジア」
石川九楊・著、筑摩書房
【帯紹介】
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文字からみた
精神の運動史
二千二百年
始皇帝が文字を統一したとき、漢字が東アジアの歴史を照らし始め、漢字文明圏が決定づけられる。やがて大陸(中国)の変動に呼応する形で、平仮名(日本)、ハングル(朝鮮)、チューノム(越南)が生まれ、それぞれの文化の枠組みが形成されてゆく。その延長上に現代を位置づけなおすとき、二十一世紀が目指すべき方向が見えてくる……。鬼才の書家が巨視的な観点から歴史をとらえなおし、国民国家を所与とする世界管を超え、読者を精神の高みへと導く知的興奮に満ちた一冊。
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内容は、題名および帯の紹介文でほぼ尽きているかもしれません。
著者は書家だということで、単に「漢字」という文字ではなく、その書法を通じて、東アジアの文化・文明の発展を論じています。
また、東アジアにおいて沖縄の置かれた微妙な立場についても、改めて知りました。
ただ、やや「政治的」な記述が散見されることや、「古朝鮮も古日本も誤り」「かつての東アジア圏はすべて中国の影響下にあった。やがて少しずつ違いを形成し、まず日本が中国から切れた」という説については、100%賛成は出来ませんが…。
▽購入した本
*「人類の議会(上)」「人類の議会(下)」
ポール・ケネディ・著、古賀林幸・訳、日本経済新聞出版社
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