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「訓読みのはなし」 [読書]

▼読み終わった本
*「訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語」
笹原宏之・著、光文社新書

訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語

訓読みのはなし 漢字文化圏の中の日本語

  • 作者: 笹原宏之
  • 出版社/メーカー: 光文社
  • 発売日: 2008/05/16
  • メディア: 新書



外国語(中国語)を表すための「外国の文字」である漢字に「日本語の意味」を当てはめるという「訓読み」は、基本的には日本独特のものです。
少なくとも、「漢字圏」である東アジア(朝鮮半島やベトナムなど含む)で「訓読み」が発達したのは、日本だけだそうです。


ただ、例えば"etc."と書いて"and so on"と読むようなやり方は、いわば「訓読み」のようなものだとのこと。
「なるほど」と思いました。


ところで、話はそれますが、私はメディアで働いているので、物事を不特定多数の人にどのように伝えるか、ということに毎日腐心しています。
「不特定多数の人に物事を伝える」というのは、以前は職業として文章、映像、その他の表現手段を手にしている人にしかできなかったわけですが、インターネットの発達によって、状況は大きく変わりました。

現在、文化庁の文化審議会で「常用漢字」の見直し作業が行われていて、私もその末端に少しだけ関わっていることは以前も書きました。
文化審議会国語分科会では、「俺=おれ」という漢字は、俗な言葉なので必要ないという意見も出たようですが、私は背後に特権意識が見え隠れするような気がします。

▽購入した本
*「日本人の脳に主語はいらない 」
月本洋・著、講談社選書メチエ

日本人の脳に主語はいらない

日本人の脳に主語はいらない

  • 作者: 月本 洋
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2008/04/10
  • メディア: 単行本


タグ:漢字 訓読み
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コメント 4

ぬれぴよこ

社内の100人足らずの人に、文章で物事を伝えることですら、
全員に同じように理解してもらうということは、
本当に難しいことだと実感しています。
人によっていろいろな解釈をされることもありますし、
最後まできちんと読んでくれる人ばかりではないので・・・
ましてやLionbassさんは本当にいろいろなご苦労があると思います。
by ぬれぴよこ (2008-06-22 23:58) 

青沢東(QMY)

ご無沙汰しております!っていいながら密書でやり取りしているとそんな気もしないですかねえ。
英語にも訓読みがあるって面白いですね。最近、うちでは外人がよくやる「いわゆる」みたいなかぎ括弧の手まねで話すのが流行ってます。別に深い意味はないのですが…(笑)。
by 青沢東(QMY) (2008-06-23 03:36) 

Lionbass

ぬれぴよこさま
私は複数のメディアで働いた経験があるので、「目で読む文章」と「耳で聞く文章」の違いなども、常々考えています。
案外、短い原稿ほど、文章力の差が出るような気がします。
by Lionbass (2008-06-23 18:13) 

Lionbass

青沢東さま
「密書」ってなんだか怪しいですね…。^_^;
「」とか””など、文字では表せますが、耳で聞く文章では表せないので、結構苦労することがあります。
「いわゆる」って言えばいいのですが…。
by Lionbass (2008-06-23 18:15) 

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