SSブログ

「私鉄探検」 [読書]

▼読み終わった本
*「私鉄探検」
近藤正高・著、ソフトバンク新書

私鉄探検

私鉄探検

  • 作者: 近藤 正高
  • 出版社/メーカー: ソフトバンククリエイティブ
  • 発売日: 2008/06/17
  • メディア: 新書


【帯紹介】
******************************

電車で行こう!
私鉄沿線を味わい尽くすガイド。
阪神・阪急—近鉄—名鉄—つくばエクスプレス—京急—京王—西武
******************************


帯にある7つの鉄道会社について、ユニークな視点を交えながら考察した、なかなか面白い本です。

当然、普段利用することの多い京王についての部分をもっとも興味を持って読んだ訳ですが、京王の章は、いきなり京王線ではなく井の頭線の話から始まります。

「ニッチ商法で稼ぐ井の頭線!?」という小見出しが付けられていて、以下のような引用で始まります。
*************************************
「山手線の循環性とも、中央線のひたすらな直進性とも鋭く交差する勇気を持とうとしない点に、その無自覚な凡庸さが露呈しているのだ」
元東大総長で映画評論家としても知られる蓮實重彦はかつて、京王井の頭線をこのように評したという。作家の高橋源一郎はこの評をとりあげた上で、次のように書いている。

これは井の頭線の姑息な反動性を鋭くえぐった名言といわねばならないだろう。わずか30分ほどの行程の間に。中央線の”華”吉祥寺、小田急線の文化的”拠点”下北沢、そしていまや新宿をしのぐ若者の街となりつつある渋谷をつなぎ、そ知らぬ顔で大量の乗客を輸送するとは、まさに神をも恐れぬ仕業と言わねばなるまい。自らが開拓したわけでもないのに、他線の血のにじむような戦いの、その上前をはねるような井の頭線の暴挙を私は許すことができないのである。
(「ひとは何故、東武東上線沿線に住むのか」『ジェイムス・ジョイスを読んだ猫』)
*************************************

これらの評論は、原文を読んでいないのでどういう意図で書かれたものか。よく分かりませんが、冗談めかしているとしても、井の頭線の本質を的確に言い表しているのかもしれません。
もちろん、利用者にとっては「凡庸さ」でも「暴挙」でもなく、「快適さ」「利便性」につながる訳ですが…。


▼読み終わった本
*「日本の特別地域特別編集 東京都杉並区」
伊藤圭介、昼間たかし・編、マイクロマガジン社


東京都杉並区

東京都杉並区

  • 作者:
  • 出版社/メーカー: マイクロマガジンシャ
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 単行本


この本も、井の頭線についていろいろと書かれています。
nice!(2)  コメント(4)  トラックバック(0) 
共通テーマ:

nice! 2

コメント 4

piano

酢豚にパイナップル同盟34番pianoですw
ご訪問ありがとうございました!
by piano (2008-09-17 23:46) 

ぬれぴよこ

確かに「井の頭線って・・・」とは思っていました(笑)
「日本の特別地域特別編集 東京都杉並区」気になります!
他の地区のもあるのでしょうか?
by ぬれぴよこ (2008-09-19 22:09) 

Lionbass

pianoさま
アクセス&nice!ありがとうございます。
シンガポールでの「酢豚にパイナップル同盟」活動記、数日中にアップ予定ですので、ご期待ください。(笑)

whitesoxさま
アクセス・nice!ありがとうございます。
by Lionbass (2008-09-24 22:49) 

Lionbass

ぬれぴよこさま
出版社のサイトを見ると、これまでに「足立区」「板橋区」「杉並区」「豊島区」「新宿区」が出ているようです。↓
http://www.microgroup.co.jp/mm/book/261291.htm

どういう基準で選んでいるんでしょうね?

by Lionbass (2008-09-24 22:53) 

コメントを書く

お名前:[必須]
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 0

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。