「バイオリニストは目が赤い」 [読書]
▼読み終わった本
*「バイオリニストは目が赤い」
鶴我裕子・著、新潮文庫
【帯紹介】
******************************
愛すべき楽団(カイシャ)
人間味豊かな指揮者(マエストロ)たち
檀ふみ氏、石田衣良氏絶賛!
極上音楽エッセイ
◎「バイオリニストは肩が凝る」改題
******************************
NHK交響楽団のバイオリン奏者を長年務めた鶴我裕子氏のエッセイ。
単行本で出たものを文庫化したようですが、題名が違うので、両方買ってしまった人もいるらしい。
(足もとにも及ばないながらも)楽器を弾く者として、なかなか面白く読んだのですが、ちょっと「エリート臭」を感じる部分もありました。
例えば、指揮者についての話がいろいろ書かれている中に「奏者は指揮者よりもよく練習し、経験を積んで曲を知っている者がほとんどで、我々のささやかな願いは、『せめてジャマをしないで』ということにつきるのだ」という部分があります。
本当にそう思っているのでしょうから、正直に書いた、あるいは本音が出たということなのでしょう。
でも、いくらN響とはいえ、もう少し謙虚な姿勢があってもいいのでは、と思ってしまいました。
まあ、本当にデキる指揮者なら、オケの自由にさせているようで、結局「自分の音楽」を創るのでしょうが…。
これでは、「どんな指揮者が来てもN響のやり方に合わせろ」ということになりかねません。
どんな相手からでも学ぶところはあるのではないかと思いますし…。
ちなみに、著者が指揮者に望むモノは、以下のような事柄だそうです。
(1)名実ともに自分の上をいっていること。
(2)人格が備わっていること。
(3)今も、すごく勉強していること。
以上が最低条件
(4)自分(私=著者)の好きな音楽づくりをすること。
(5)容姿、動作が美しいこと。
(6)ユーモアがあること。
(7)練習がうまく、すぐ終わること。
(8)無意味にむずかしい曲を、やらないこと。
(9)聴衆に人気があること。
これらの条件は、プロのオーケストラを振る指揮者の条件としては、納得がいくものだと思いました。
ついでに、この本の中で紹介されているN響オーボエ奏者・M木氏が言う「オケ向きの奏者」とは、「落ちず、とちらず、飛び出さず」がポイントだそうです。
アマチュアオーケストラでエキストラ(お手伝い)に行く際の条件と同じかもしれません。
▼読み終わった本
*「ベートーヴェンの生涯」
青木やよひ・著、平凡社新書
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*「バイオリニストは目が赤い」
鶴我裕子・著、新潮文庫
【帯紹介】
******************************
愛すべき楽団(カイシャ)
人間味豊かな指揮者(マエストロ)たち
檀ふみ氏、石田衣良氏絶賛!
極上音楽エッセイ
◎「バイオリニストは肩が凝る」改題
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NHK交響楽団のバイオリン奏者を長年務めた鶴我裕子氏のエッセイ。
単行本で出たものを文庫化したようですが、題名が違うので、両方買ってしまった人もいるらしい。
(足もとにも及ばないながらも)楽器を弾く者として、なかなか面白く読んだのですが、ちょっと「エリート臭」を感じる部分もありました。
例えば、指揮者についての話がいろいろ書かれている中に「奏者は指揮者よりもよく練習し、経験を積んで曲を知っている者がほとんどで、我々のささやかな願いは、『せめてジャマをしないで』ということにつきるのだ」という部分があります。
本当にそう思っているのでしょうから、正直に書いた、あるいは本音が出たということなのでしょう。
でも、いくらN響とはいえ、もう少し謙虚な姿勢があってもいいのでは、と思ってしまいました。
まあ、本当にデキる指揮者なら、オケの自由にさせているようで、結局「自分の音楽」を創るのでしょうが…。
これでは、「どんな指揮者が来てもN響のやり方に合わせろ」ということになりかねません。
どんな相手からでも学ぶところはあるのではないかと思いますし…。
ちなみに、著者が指揮者に望むモノは、以下のような事柄だそうです。
(1)名実ともに自分の上をいっていること。
(2)人格が備わっていること。
(3)今も、すごく勉強していること。
以上が最低条件
(4)自分(私=著者)の好きな音楽づくりをすること。
(5)容姿、動作が美しいこと。
(6)ユーモアがあること。
(7)練習がうまく、すぐ終わること。
(8)無意味にむずかしい曲を、やらないこと。
(9)聴衆に人気があること。
これらの条件は、プロのオーケストラを振る指揮者の条件としては、納得がいくものだと思いました。
ついでに、この本の中で紹介されているN響オーボエ奏者・M木氏が言う「オケ向きの奏者」とは、「落ちず、とちらず、飛び出さず」がポイントだそうです。
アマチュアオーケストラでエキストラ(お手伝い)に行く際の条件と同じかもしれません。
▼読み終わった本
*「ベートーヴェンの生涯」
青木やよひ・著、平凡社新書
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指揮者に求める条件、上司や伴侶に望む条件と重なる部分が沢山あるような・・・(笑)
ぽち☆
by ぬれぴよこ (2010-01-03 17:23)
遅ればせながら・・・
あけましておめでとうございます。
今年もヨロシクお願い致します。
音楽界のことは私には全くわかりませんが・・・
名実共に演奏者さんの上を行っていなければならないという
演奏者さん達をまとめるのは、若い指揮者さん達にとっては
大変だろうなぁ・・・と、ちょっと同情してしまう私です・・・。
実際はどんな感じなんでしょう??
by junko (2010-01-03 22:56)
こんにちは。私は先日、岩波ジュニア新書の「ベートーベンの生涯」を読みました。いろいろな方の著書がありますが、それだけベートーベンは魅力的なのでしょうね。
by sonic (2010-01-04 21:25)
ぬれぴよこさま
そういう意味では、N響などオーケストラの団員(この本の著者)は「わがままな部下(または伴侶)」の典型例かもしれませんね。
ポチ☆ありがとうございます。
by Lionbass (2010-01-04 23:31)
junkoさま
今年もよろしくお願いします。
おっしゃる通り、若い指揮者は大変だと思います。
昔、若き日の小澤征爾がN響と大げんかしたそうです。
(つい数年前、和解したみたいです。)
きっと、そういうことがあったのでしょう。
by Lionbass (2010-01-04 23:33)
sonicさま
コメントありがとうございます。
今回購入した方の「ベートーヴェンの生涯」は読み終わりました。
さらに、「第九」について分析した本も買いましたし、ロマン・ローランの「ベートーヴェンの生涯」も買おうかと思ってます。
by Lionbass (2010-01-04 23:35)