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「偽書『東日流外三郡誌』事件」 [読書]

▼読み終わった本
*「偽書『東日流外三郡誌』事件」
斉藤光政・著、新人物文庫


偽書「東日流外三郡誌」事件

偽書「東日流外三郡誌」事件

  • 作者: 斉藤 光政
  • 出版社/メーカー: 新人物往来社
  • 発売日: 2009/12/07
  • メディア: 文庫


【カバー紹介文】
******************************

戦後最大の「偽書」は
いかにして生まれたのか。

石橋湛山賞記念早稲田ジャーナリズム大賞受賞の著者が、
事件の真相に迫る。
******************************


この「東日流外三郡誌」という『偽書』のこと、ほとんど何も知りませんでした。
「つがる・そとさんぐんし」と読むそうです。(「東日流」=つがる)

どのような「偽書」かというと、「青森地方・十三湊を中心に知られざる古代文明が栄えていた」などとする内容で、第二次大戦後、津軽地方の”旧家”の屋根裏から「落ちてきた」とされていたのだそうです。

これが、ある村の村史に「資料として」採録されたことなどをきっかけに信じる人が増え、騒動が大きくなったとのこと。
ここから派生して、東北地方の各地で、土産物風の怪しい仏像(?)が「ご神体」に化けたり、くじらの骨が「偉人の遺骨」になったりと、いろんな騒ぎが発生。
話を聞くと滑稽ですが、当人たちは大真面目で、かなりの資金が支出された例もあるようです。

「旧石器ねつ造事件」もそうですが、心の底に「こういう話があったらいいな」という「願望」を持っている人ほど、この手の話を信じ込んでしまう(騙されてします)のではないかと思うのですが…。

この「東日流外三郡誌」も、紙の質、使われている言葉や筆跡、発見された「旧家」が実はそんなに古くない建物であることなど、話を聞けば聞くほど、「どうしてこんなのを信用するのだろう」と思ってしまいます。

青森と言えば「イエスの墓」があるという話がありますが、これも20世紀になって、ある人物が言い出したもので、それ以前にはそんな話・言い伝えはなかったのだそうです。

あまりにも衝撃的で興味深い本だったので、「偽書」「偽史」関係の本をさらに読んでみたくなりました。

▽購入した本
*「アメリカ帝国の衰亡」
ポール・スタロビン著、新潮社


アメリカ帝国の衰亡

アメリカ帝国の衰亡

  • 作者: ポール・スタロビン
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/12/22
  • メディア: 単行本




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コメント 2

manamana

原宿で有名人が来たとパニックが起きたのと、
根は一緒かもしれませんね。
by manamana (2010-03-27 06:25) 

Lionbass

manamanaさま
「人は『信じたいこと』を信じる」と言いますからね。
気をつけたいものです。
by Lionbass (2010-04-03 22:18) 

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