「人名用漢字の戦後史」 [読書]
▼読み終わった本
*「人名用漢字の戦後史」
円満字二郎・著、岩波新書
仕事でいつも「この漢字は使える」とか「『使えない漢字』なのでルビ(読みがな)が必要」とかやっているので、常々漢字の制限などについては関心を持っています。
この本は、戦後の「当用漢字」と「人名用漢字」の問題や、その後の「常用漢字」への以降、人名用漢字の拡大などについて、詳しく書かれています。
また、漢字制限における「国語審議会」の果たした役割や、人名用漢字に関する文部省(現・文部科学省)と法務省、それに国会の動きなども興味深く読みました。
一番最近では、2004年に「人名用漢字」が大幅に拡大(増加)しています。
第二次大戦後、「漢字は”非民主的”」=つまり、日本人が日本語を書き記す際に”障害”になるとの認識があって、「(使用できる)漢字の制限」は必要との考えが強かったようです。
しかし、ワープロ〜パソコンの登場により、漢字はより身近な存在となり、「制限」の動きは勢いを失ったようです。
また、読み=”音”よりも”意味”が大切なはずの漢字が、(少なくとも名前においては)「意味よりも音」の傾向が顕著になっているのも確かです。
▽購入した本
*「トルコ民族主義」
坂本勉・著、講談社現代新書
古本屋で購入しました。
トルコは、EU=欧州連合への加盟交渉が事実上暗礁に乗り上げていますが、トルコについて考える際には、ヨーロッパ、中東、アジアといろんな方面からの考察が必要だと思います。
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