"A Prisoner of Birth" [読書]
▼読み終わった本
*"A Prisoner of Birth"
Jeffrey Archer著、Pan Books
前から当ブログを読んでいただいている方はお分かりだと思いますが、ジェフリー・アーチャーの大ファンで、一部の戯曲等をのぞき、著書はほとんど全部読んでいます。
この"A Prisoner of Birth"は、新潮文庫から最近発売された「誇りと復讐」の原著です。
翻訳(文庫)版のあとがきにもありますが、裁判所や刑務所の場面が物語のかなりの部分を占めています。
ご存じのように、ジェフリー・アーチャーは、偽証の罪などで2001年からおよそ2年間服役。
このときの体験を基に、「獄中記」3部作を著しています。
" A PRISON DIARY Volume I 'HELL'"
" A PRISON DIARY Volume II 'PURGATORY'"
" A PRISON DIARY Volume III 'HEAVEN'"
この"A Prisoner of Birth"でも、裁判や服役の経験が最大限と言っていいほど生かされています。
あとがきも「転んでもただでは起きない」と評していますが、まさにその通りだと思いました。
ストーリーは、ある殺人事件をめぐり、偽証によって無実の罪を着せられた主人公が、刑務所内でも向上心を失わず、やがて偽証した相手に復讐するという物語。
やや「都合が良さ過ぎる」とか「疑問に思った点が解決されないままに終わってしまう」という部分もありますが、全体的には「どんどん先を読みたくなる」作品でした。
(いつも書いてますが、英語の小説を読むときは「先を読みたくなる」ものでないと、なかなかつらいものがあります。)
小説内では、この夏のイギリス旅行で近くを通ったロンドンの刑事裁判所や、スコットランドが重要な舞台となっているので、より親しみを感じました。
ある登場人物は、強いスコットランド訛り(なまり)があって、英語のセリフもその訛りを表すような綴りで書かれています。
翻訳版を書店で覗いてみたところ、「〜だべ」と東北弁(?)で訳されていました。
こうした方言・訛りの訳し方は難しいですね。
ところで、タイトルの"A Prisoner of Birth"は、直訳すると「生まれ(誕生)の囚人」となります。
物語の後半で、主人公を弁護するベテラン弁護士の弁論の中に、この言葉が出てきます。
「出自の囚われ人」とでも言えばいいでしょうか。
つまり「『出自=どんな家・親のもとに生まれるか』という、自分ではコントロールできないことにとらわれているものだ」というようなことではないかと解釈しました。
読んでない方には、これだけでは何のことか分からないと思いますが…。
ご興味あれば、翻訳版でいいので是非読んでみてください。
▽購入した本
*"Paths of Glory"
Jeffrey Archer・著、Pan Books
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*"A Prisoner of Birth"
Jeffrey Archer著、Pan Books
前から当ブログを読んでいただいている方はお分かりだと思いますが、ジェフリー・アーチャーの大ファンで、一部の戯曲等をのぞき、著書はほとんど全部読んでいます。
この"A Prisoner of Birth"は、新潮文庫から最近発売された「誇りと復讐」の原著です。
翻訳(文庫)版のあとがきにもありますが、裁判所や刑務所の場面が物語のかなりの部分を占めています。
ご存じのように、ジェフリー・アーチャーは、偽証の罪などで2001年からおよそ2年間服役。
このときの体験を基に、「獄中記」3部作を著しています。
" A PRISON DIARY Volume I 'HELL'"
" A PRISON DIARY Volume II 'PURGATORY'"
" A PRISON DIARY Volume III 'HEAVEN'"
この"A Prisoner of Birth"でも、裁判や服役の経験が最大限と言っていいほど生かされています。
あとがきも「転んでもただでは起きない」と評していますが、まさにその通りだと思いました。
ストーリーは、ある殺人事件をめぐり、偽証によって無実の罪を着せられた主人公が、刑務所内でも向上心を失わず、やがて偽証した相手に復讐するという物語。
やや「都合が良さ過ぎる」とか「疑問に思った点が解決されないままに終わってしまう」という部分もありますが、全体的には「どんどん先を読みたくなる」作品でした。
(いつも書いてますが、英語の小説を読むときは「先を読みたくなる」ものでないと、なかなかつらいものがあります。)
小説内では、この夏のイギリス旅行で近くを通ったロンドンの刑事裁判所や、スコットランドが重要な舞台となっているので、より親しみを感じました。
ある登場人物は、強いスコットランド訛り(なまり)があって、英語のセリフもその訛りを表すような綴りで書かれています。
翻訳版を書店で覗いてみたところ、「〜だべ」と東北弁(?)で訳されていました。
こうした方言・訛りの訳し方は難しいですね。
ところで、タイトルの"A Prisoner of Birth"は、直訳すると「生まれ(誕生)の囚人」となります。
物語の後半で、主人公を弁護するベテラン弁護士の弁論の中に、この言葉が出てきます。
「出自の囚われ人」とでも言えばいいでしょうか。
つまり「『出自=どんな家・親のもとに生まれるか』という、自分ではコントロールできないことにとらわれているものだ」というようなことではないかと解釈しました。
読んでない方には、これだけでは何のことか分からないと思いますが…。
ご興味あれば、翻訳版でいいので是非読んでみてください。
▽購入した本
*"Paths of Glory"
Jeffrey Archer・著、Pan Books
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ジェフリー・アーチャーいいですよね
私も、大ファンです。
この「誇りと復讐」は、発刊されていたのを知りませんでした。
さっそく買いにいきます。
どうも、ありがとうございます!
by 八犬伝 (2009-10-11 23:41)
海外の映画でも、『田舎の人』の吹き替えは必ずと言っていいほど、
東北弁ですよね~(-_-;(笑)
ポチ☆
by ぬれぴよこ (2009-10-11 23:52)
八犬伝さま
ジェフリー・アーチャーを読み始めたのは20年以上前だったと思います。
"Paths of Glory"もなるべく早く読みたいと思います。
by Lionbass (2009-10-17 08:59)
ぬれぴよこさま
別に九州弁でもいいと思うんですけどね。
そういえば、以前、韓国ドラマで、方言を関西弁に訳しているのをみたような気がします。
でも、スコットランドはロンドン(イングランド)から北の方にありますし、東京・関東と東北の関係に似ているかもしれません。
by Lionbass (2009-10-17 09:01)