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「プリオン説はほんとうか?」 [読書]

▼読み終わった本
*「プリオン説は本当か? タンパク質病原体説をめぐるミステリー」

福岡伸一・著、講談社ブルーバックス

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー

プリオン説はほんとうか?―タンパク質病原体説をめぐるミステリー

  • 作者: 福岡 伸一
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2005/11
  • メディア: 単行本

買って1日で読んでしまいました。
もちろん、すべてを理解できたわけではありませんし、内容を要約して紹介する能力も知識もないのですが、クロイツフェルト・ヤコブ病(CJD)や、牛海綿脳症(BSE)の原因が「異常プリオンたんぱく質」だとする”定説”への疑問点が、かなり分かりやすく提示されていると思いました。
「異常プリオン」はそれ自身が病原性(病気を引き起こす力)を持つのではなく、何らかの別の要因で病気にかかったことによって、結果的に作り出されたものである可能性がある、との考え方です。
そして、病気にかかる異常プリオン以外の原因として、「未知のウイルス」などがあり得ることなどを説明し、そのための研究が続けられていることなども分かりました。

確かに、「生物」ではない「たんぱく質」が病気を引き起こすという「プリオン説」には、以前から疑問を持っていました。もちろん、この「プリオン説」はノーベル賞も受賞していて、”定説”になっているわけですが…。

また、かつて知られていなかったウイルスが存在する可能性は、C型肝炎ウイルスの話を見ても、否定はできないと思いました。
C型肝炎のウイルスは、つい十数年前までは「非A非B」と呼ばれ、存在が知られていなかったわけで、私がカイロに赴任するために肝炎の予防接種を受ける時も、まだ「C型肝炎」の存在は一般的ではなかったように思います。

もし、この本に書かれていることが正しいとすると、現在のBSE対策が、一部根拠を失うことになりますし、「アメリカ産牛肉の輸入だけを止めていれば安全」という現在の考え方も、疑問ということになります。
果たして、何を食べれば安全なのか、ますます考えさせられました。


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みねこ

最近は1日では中々本を読み終えられません。
興味深い本ですね。
by みねこ (2006-02-12 23:44) 

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