「N響80年全記録」 [読書]
▼読み終わった本
＊「N響80年全記録」
佐野之彦・著、文藝春秋
- 作者: 佐野 之彦
- 出版社/メーカー: 文藝春秋
- 発売日: 2007/09
- メディア: 単行本
【帯紹介】
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カラヤン、ストラヴィンスキー、小澤征爾
関係者が明かす秘話の連続、
一気通読の面白さ！
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【カバー裏紹介文】
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『N響80年全記録』収録秘話
◎1945年6月、あたり一面焦土の只中で『第九』を演奏した。
◎山田和男は指揮に没頭するあまり、ステージから転げ落ちた。
◎『春の祭典』の演奏中に支離滅裂となり、指揮者は尋ねた。「いま、どこだ？」
◎カラヤンは楽団員に、指揮台に対して「回れ右」をさせて練習した。
◎デル・モナコは極度の舞台恐怖症で、出演前に尻込みするのが常だった。
◎ストラヴィンスキーは練習しながら『火の鳥』の譜面を直し続けた。
◎サヴァリッシュはシュトックハウゼンに向かって叫んだ。「こんなもの、音楽じゃない！」
◎岩城宏之は邦人曲の演奏後に演説。「お義理で拍手するのはやめてほしい」
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N響の歴史については、すでに知られている部分も多いですし、この本は指揮者中心の記述なのですが、それでも興味深く読みました。
カバー裏の紹介文にあるもの以外のエピソードを1つだけ書くと、カラヤンはベートーベン「第九」を指揮したとき、曲の最初から最後まである身体の変化があったそうです。
（詳しくは本を読んでください。）
カラヤンの話といえば、コントラバス弾きにとって、忘れてはならないエピソードが…。
カラヤンが初めてN響の練習に登場し、ブラームスの交響曲1番を練習したときの話だそうです。
***************＜以下引用＞****************
コンサートマスターの岩渕龍太郎は、その衝撃をまともに受けた。
「ノホ・アインマール（ワンスモア）という言葉を何度も聞かされました。当時N響には外国語を理解する者がほとんどおりませんで、何を言いたいのか分からない。そこで、ドイツ語が分かる大村卯七さんが『なぜ。もう一度なんですか？』とお聞きになった。そのときカラヤンが発した言葉は今でも忘れられません」
「コントラベッセ！」とカラヤンは叫んだのである。コントラバスの複数形。続いて「ファゴッティ！」—つまり、低音部のパートに向かって「先に出ろ」と指示したのだ。
当時コントラバスの首席奏者であった寺田日瑳三に向かって、大村は恐る恐るその旨を告げると、寺田は怪訝そうな表情で首をふった。
「なんだよ。そんなことできるわけないだろ」
「いや、野郎はそう言っているんだ。そうしなきゃ何回でもやらせるって」
「そうか。じゃあ何でもいいから突っ込んじゃえ」
ということになり、コントラバス群は冒頭で飛び出すことにした。
***************＜引用終わり＞****************
大学オケ時代、「ベルリンフィルはコントラバスが他の楽器より早く音を出すらしい」などと話したことを思い出しました。
▽購入した本
＊「ウェブ時代をゆく─いかに働き、いかに学ぶか」
梅田望夫・著、ちくま新書
- 作者: 梅田 望夫
- 出版社/メーカー: 筑摩書房
- 発売日: 2007/11/06
- メディア: 新書
「ウェブ進化論」の”続編”にあたる本だということです。
コントラバスの速めの引っ張りが、リズムに影響すると、私も聴いたことがあります。
カラヤンらしいですね。
by 元ベース弾き (2007-12-23 17:33)
元ベース弾きさま
はじめまして。（ですよね？）
少なくとも、ベースが遅れて弾くのは論外なのだと思います。
気をつけないと発音が遅れがちになるので、常に早めに出るよう心がけるべきなのでしょうが…。
今後ともよろしくお願いします。
by Lionbass (2007-12-24 00:07)
街はクリスマス一色と思ったら最近はお菓子の世界にもクリスマスが蔓延･･･。
思わず蔓延と書いてしまう辺り 私も大人になったなぁ･･･。なーんて。笑
by (2007-12-24 08:32)
kurumiさま
ソウルの街もクリスマスが「蔓延」していたことと思います。
あと1日の我慢です。（笑）
by Lionbass (2007-12-24 22:53)