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「グラン・トリノ」 [テレビ・映画]

「20年ぶりのヴァージン航空【英国・ドライブと鉄道とビートルズの旅(1)】」にも書きましたが、今回のイギリス行きの便はヴァージン・アトランティック航空のエアバスA340-600型機。

機内のエンターテインメントシステムは、オンデマンドで映画や音楽を選んで、好きなときにスタートすることができます。

行きの最初に見たのが、クリント・イーストウッド監督/主演「グラン・トリノ」でした。
http://wwws.warnerbros.co.jp/grantorino/#/top
http://www.thegrantorino.com/
グラン・トリノ [DVD]

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  • 出版社/メーカー: ワーナー・ホーム・ビデオ
  • メディア: DVD



日本版のオフィシャルサイトの「キャッチフレーズ」は「俺は迷っていた、人生の締めくくり方を。少年は知らなかった、人生の始め方を。」というもの。
(若干ネタバレっぽい気もしますが…。)

イーストウッドの役柄は、妻に先立たれ一人暮らしをする元フォードの自動車工場勤務の男。
ウォルト・コワルスキーという役名なので、ポーランド系でしょうか。
「グラン・トリノ」は所有する「往年の名車」の名前です。
もちろんこの車が物語の随所で重要な役割を果たします。

そして、「少年」タオという名前で「モン族」という設定です。

「モン族」というと、ミャンマー(ビルマ)の少数民族のことを思い浮かべたのですが、どうも違うようなので調べてみると、日本では普通「ミャオ(苗)族」と呼んでいる中国南部からインドシナ方面に多く住む人々のようです。
ベトナム戦争に絡んで、アメリカに移住した集団がいるのだとか。
映画の中でしゃべっている言葉は、中国南方の言語かベトナム語のように聞こえました。
(詳しくないのでよく分かりませんが…。)

映画の冒頭は妻の葬儀の場面。
イーストウッドは「頑固な老人」として、孫娘をはじめとする息子の家族と打ち解けず、彼らが日本車に乗ることを快く思わず、神父(牧師?)にも毒づきます。

そして、近所に住むモン族たちをうさんくさがり、孤独な生活を送っています。
しかし・・・。

ここから先はネタバレを避けるため、ストーリーはほかのサイトで探してください。


感じたのは、この「モン族」の人々がある意味、アメリカに住むアジア人全体を象徴しているのではないかということ。
準主役の少年・タオや、その姉・スーなどは、「日本人」だと言われればそう見えなくもありません。

登場する車が、「映画のタイトル」であるフォードと、「否定的」に扱われる日本車であるのも、象徴的かもしれません。
(もちろん、「アメリカ車礼賛・日本車バッシング」などという単純なものではありません。)

他にも、老い、家族・親子、宗教、コミュニティーなどなど、いろんなテーマの詰まった見応えのある映画だと思いました。

とにかく、イーストウッドにとって「監督としての集大成」だと言う人もいますし、見て損のない作品ではにかというのが感想です。
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