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「日本語は本当に『非論理的』か」 [読書]

▼読み終わった本
*「日本語は本当に『非論理的』か 」
桜井邦朋・著、祥伝社新書


日本語は本当に「非論理的」か

日本語は本当に「非論理的」か

  • 作者: 桜井 邦朋
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/09/29
  • メディア: 新書


【帯紹介】
******************************

「だと思う」と言っていませんか?
その曖昧なことば遣いが
あなたの論理力をダメにする!

国際的に活躍してきた著者が見つけた
世界に通用する日本語力の身につけ方

******************************

著者は1933年(昭和8年)生まれの物理学者。
NASA(米航空宇宙局)や海外の大学などで、長い間活躍してきた国際的な経歴をお持ちとのこと。

この本は、言語学的な論議というよりは、著者の実体験として、自然科学の分野において、日本人の「言語力」がいかに不足しているかを論じています。

中でも、冒頭で強調されているのが、我々もよく使う「思う」という言葉の問題点。
当然ながら、「日本語の『思う』は、翻訳するときには"think"としてはいけない」という、ある意味当然の指摘から、いろいろと考えさせられるポイントを突いていると思います。

これも当たり前ですが、「どんな言語も使う人次第」ということではないかと…。

▽購入した本
*「秘密諜報員ベートーヴェン」
古山和男・著、新潮新書



秘密諜報員ベートーヴェン (新潮新書)

秘密諜報員ベートーヴェン (新潮新書)

  • 作者: 古山 和男
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/05
  • メディア: 新書




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「ルポ 貧困大国アメリカII」 [読書]

▼読み終わった本
*「ルポ 貧困大国アメリカII」
堤未果・著、岩波新書


ルポ 貧困大国アメリカ II

ルポ 貧困大国アメリカ II

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 2010/01/21
  • メディア: 新書

【帯紹介】
******************************

日本の近未来を暗示する
衝撃の第2弾!

オバマのもとで
希望へと向かっているのか?

******************************

「ルポ 貧困大国アメリカ」につづく堤未果氏の話題の本。
先日、「アメリカから<自由>が消える」も読んだばかりです。

またまた衝撃的な内容でした。
健康保険や学資ローンなどによって、アメリカの一般市民がいかに経済的苦境に追いやられているのかを取材していて、思わず「そんなバカな」と言いたくなるような事例が紹介されています。

日本の「事業仕分け」でも分かるように、「官」(役人)に任せていると、ろくなことにならないというのは確かだと思うのですが、では、民間に任せれば、効率的で公正な運営ができるのかというと、全然そんなことはない、というのがこの本を読むと分かります。

「官」がダメな理由は、「競争がない」とか「チェック機能が働かない」、「公務員(役人)が私利私欲に走っている」などいろいろあろうかと思います。
では、民間に任せれば「チェック機能」が働き、効率的で公正なものになるかというと、アメリカの金融機関のベラボーな役員報酬などを考えれば、残念ながらそうではなさそうです。
(巨額の役員報酬も、株主の承認を受けているはずです。少なくとも形式上は…。)

また、刑務所の服役者が安価な労働力として「活用」されている現状も、話自体聞いたことがほとんどなかったので、衝撃的でした。

小泉元首相の下で行われた「改革」が果たしてどのような国のあり方を目指していたのかは不勉強でよく分からないのですが、「アメリカ型を目指す」というのは決して勧められないな、というのが、この本を読んでの感想です。


▽購入した本
*「常用漢字の事件簿」
円満字二郎・著、NHK生活人新書


常用漢字の事件簿

常用漢字の事件簿

  • 作者: 円満字 二郎
  • 出版社/メーカー: 日本放送出版協会
  • 発売日: 2010/05/07
  • メディア: 新書



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「日本語は亡びない」 [読書]

▼読み終わった本
*「日本語は亡びない」
金谷武洋・著、ちくま新書


日本語は亡びない

日本語は亡びない

  • 作者: 金谷 武洋
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2010/03/10
  • メディア: 新書

【帯紹介】
******************************

底力を徹底解明!
「5つの免疫機能」ってなに?
******************************

【表紙カバー紹介文】
******************************
……私は日本語が亡びるというような悲観論には与することはできない。
日本語の将来に対して楽観している。
ただ、日本語の文法には、正しい姿がいまだに記述されていない不備がある。
日本語を巡る状況が改善されることを祈り、本書を上梓するのである。………………
******************************


著者はカナダ在住の日本語学の専門家。

金谷氏の本は、これまでに「日本語文法の謎を解く」「主語を抹殺した男」などアップしました。
ブログを始める以前にも「日本語に主語はいらない」という本を読みました。

日本語に主語はいらない (講談社選書メチエ)

日本語に主語はいらない (講談社選書メチエ)

  • 作者: 金谷 武洋
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2002/01/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


この「日本語は亡びない」は、水村美苗の「日本語が亡びるとき」(2008年)という本への「反論」として書かれたということのようです。

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で

  • 作者: 水村 美苗
  • 出版社/メーカー: 筑摩書房
  • 発売日: 2008/11/05
  • メディア: 単行本


「日本語が亡びるとき」は、世界的に英語がますます「勢力」を強める中、日本語の将来について悲観的な立場を示した本です。
(実は買って読んではいないのですが…。)

しかし、著者(金谷氏)は、帯にあるように「日本語には5つの免疫機能がある」として、将来について楽観的な見方を示しています。
その免疫機能とは(1)品詞(2)基礎語彙(3)表記(4)発音(5)語形…の5つということです。
興味のある方は是非お読みになってください。

この本ではさらに、現代のすぐれた日本語表現者として「2人のみゆき」を取り上げています。
その2人とは作家の宮部みゆきと歌手・シンガーソングライターの中島みゆきです。

本文に「宮部みゆきの本を読んでいないなら、先に小説を読め」という風に書かれていて、私は読んでいないので、この部分は飛ばして読みました。
(したがって、本エントリー冒頭の「読み終わった本」というのは正確ではありません。)
宿題を出された気分です。

中島みゆきの詩(詞)の世界についての分析は、なかなか興味深く読みました。
オールナイトニッポンを聴いていた世代ですので…。


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「女は男の指を見る」 [読書]

▼読み終わった本
*「女は男の指を見る」
竹内久美子・著、新潮新書


女は男の指を見る

女は男の指を見る

  • 作者: 竹内 久美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 新書


【帯紹介】
******************************

なぜその人を選ぶのか?
動物行動学で明かす
色気 魅力 相性の正体——

******************************

著者は動物行動学者で「利己的遺伝子」論などに基づき、人間の様々な行動・心理について、エッセイなどを書いています。
週刊誌(「週刊文春」)のエッセイはいつも読んでいました。

タイトルにある「男の指」についても、週刊文春の連載で読んだような気がしますが、要するに「男性ホルモンの量が薬指の長さに影響する」というお話です。
そして、薬指は5本の指の中で一番自由に動かしにくいことからも分かるように、どちらかというと「見せるため」の飾りの指であり、薬指に指輪(結婚指輪など)をするのは、まさに「見せるため」だということ。

また、「生殖器の発達を司る遺伝子と、体の末端部分の形成にかかわる遺伝子は共通している」という話から、「足首の細い女性」(いわゆる「小股の切れ上がった女」)についても考察しています。

ほかにも、人間の女性が、ほかの動物と違って自分で排卵の時期が分からない(発情期がない)ことや、男のハゲと免疫力の関係など、興味深い話がたくさん書かれています。

この本によると、ヨーロッパでは日本に比べハゲの比率が1.5倍ほど多いのだとか。
これは、頭髪の薄い男性が結核などの病気がヨーロッパの社会にとって大きな脅威であり、こうした病気に強い性質を持つハゲの遺伝子を持つ形質が受け継がれてきたのだという説です。
そういえば、ヨーロッパのオーケストラなどを見ると、明らかに頭髪の薄い人が多いような気がするのですが…。


▽購入した本
*「実戦・世界言語紀行」
梅棹忠夫・著、岩波新書


実戦・世界言語紀行

実戦・世界言語紀行

  • 作者: 梅棹 忠夫
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1992/01
  • メディア: 新書



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「女のしくじり」 [読書]

▼読み終わった本
*「女のしくじり」
ゴマブッ子・著、ヴィレッジブックス


女のしくじり

女のしくじり

  • 作者: ゴマブッ子
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2009/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


【帯紹介】
******************************
女子の皆さ〜ん お疲れさまです

またやっちゃった?
合コンにデートに職場、身近な日常に溢れる
意外な「しくじり」に学ぶ逆説的指南の書!

独身と既婚者なんて、紙一重。
あなたの【しくじり度】を今すぐチェック☞
******************************


まあ、なんだか直裁的な本でした。
一言で言うと、「こんな失敗(しくじり)をする女は結婚できない」というのがテーマ。
かつて大人気を集めた「負け犬の遠吠え」に通じるところがあります、というか、大いに意識して書かれた本のようです。

以下は、新聞の書籍広告に載っていた「あなたの【しくじり度】チェック」
■ビジネス書はよく読む。
■仕事のできない部下や上司にイラっとくることがある。
■ランチに千円以上使う。
■筋の通ったクレームは堂々と告げるべきだ。
■「モテそうなのにね」と言われたことがある。


いかがでしょうか?
「3つ当てはまったら書店へ」とかなんとか書いてありました。
(当てはまっても怒らないように…。少なくとも私に対しては…。)

問題は、著者が「黙っていればモテそうなのにねの典型爽やかゲイ」(この本のカバー袖にある著者紹介)だということ。
途中、女性の話なのか、ゲイの話なのか、混乱してしまいました。

まあ、話のネタにはなるでしょう。

▼読み終わった本
*「イスラムものしり事典」
紅山雪夫・著、新潮文庫


イスラムものしり事典

イスラムものしり事典

  • 作者: 紅山 雪夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04/24
  • メディア: 文庫



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「知的ストレッチ入門」 [読書]

▼読み終わった本
*「知的ストレッチ入門―すいすい読める 書ける アイデアが出る」
日垣隆・著、新潮文庫


知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

知的ストレッチ入門―すいすい読める書けるアイデアが出る

  • 作者: 日垣 隆
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/03
  • メディア: 文庫

【帯紹介】
******************************

読む力、書く力、プレゼン力
20倍up!
あとなのビジネスアタマを
劇的に向上させる、驚異のメソッド。

iPhone/Twitter論を追加!
******************************

「ラクをしないと成果は出ない」に続く日垣隆氏の本。
仕事だけでなく日常生活においても参考になるノウハウを集めた本、という感じでしょうか。

目次は以下の通り。
序章 知的ストレッチとは
第1章 読む—ストレッチ読書術
第2章 構える—ストレッチ書斎術
第3章 考える—ストレッチ検証術
第4章 創る—ストレッチ仕事術
第5章 書く—ストレッチ文章術
第6章 疑う—ストレッチ回避術
第7章 出逢う—ストレッチ互助術
第8章 変わる—ストレッチ改造術
第9章 決める—ストレッチ決断術
おわりに


優柔不断な性格なもので、第9章の「決める」など、なかなか面白く読みました。

あと、我が家も本の収納・収蔵に困ってますし、使い勝手のいい鞄も常々欲しいと思っているので、そのあたりの話も参考になると思いました。


▽購入した本
*「女のしくじり」
ゴマブッ子・著、ヴィレッジブックス


女のしくじり

女のしくじり

  • 作者: ゴマブッ子
  • 出版社/メーカー: ヴィレッジブックス
  • 発売日: 2009/12/10
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)



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タグ:日垣隆

「日本語は生きのびるか」 [読書]

▼読み終わった本
*「日本語は生きのびるか---米中日の文化史的三角関係」
平川祐弘・著、河出ブックス


日本語は生きのびるか---米中日の文化史的三角関係

日本語は生きのびるか---米中日の文化史的三角関係

  • 作者: 平川 祐弘
  • 出版社/メーカー: 河出書房新社
  • 発売日: 2010/02/11
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

【帯紹介】
******************************

辺境の国の言葉
日本語の興亡

******************************

【表紙(カバー)紹介文】
******************************

英語が世界の支配語となる時代、
辺境の国の言語・日本語は生きのびることができるか?
国際文化史を背景に考察する、画期的な日本語論。
******************************


比較文学、比較文化論などで知られる平川先生の本。

タイトルは「日本語は…」となっていますが、日本文化、そして日本という国自体の存在について問いかける非常に中身の濃い本だと思いました。

折しも、別の本で「満州語」がほとんど滅びかけているという話を読んだところです。
「満州族」というと、清(シン)王朝を建てたわけですが、現代では完全に中国(漢族)に飲み込まれ、満州語(のみ)を話す人口はどんどん減っているそうです。

人口が減少に向かっている日本が、果たして100年後どうなっているのか。
そして日本語はまだ話されているのか。
いろいろ考えさせられました。

また、中で日本の古典、なかでも「源氏物語」について高く評価していて、きちんと読み通したことがないのが恥ずかしくなってきました。

最近出たという「謹訳 源氏物語」を読んでみようかという気になってきました。

謹訳 源氏物語 一

謹訳 源氏物語 一

  • 作者: 林望
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2010/03/16
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)

謹訳 源氏物語 ニ

謹訳 源氏物語 ニ

  • 作者: 林 望
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2010/04/27
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)


▽購入した本
*「女は男の指を見る」
竹内久美子・著、新潮新書


女は男の指を見る

女は男の指を見る

  • 作者: 竹内 久美子
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2010/04
  • メディア: 新書



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「韓国現代史」 [読書]

▼読み終わった本
*「韓国現代史―大統領たちの栄光と蹉跌」
木村幹・著、中公新書


韓国現代史―大統領たちの栄光と蹉跌

韓国現代史―大統領たちの栄光と蹉跌

  • 作者: 木村 幹
  • 出版社/メーカー: 中央公論新社
  • 発売日: 2008/08
  • メディア: 新書


【帯紹介】
******************************

激変の隣国
戦争、独裁、クーデタ、軍政、暗殺、
革命、拉致、軍事法廷、民主化———

歴代大統領の体験が語る激動の60年。
******************************

韓国(大韓民国)の歴史を、歴代大統領に焦点を当てながら概観した本。

帯にあるように韓国の歴史はまだ60年ちょっとなので、大統領の数もそんなに多くありません。
在任が短かった人を除くと、李承晩、朴正煕、全斗煥、盧泰愚、金泳三、金大中、盧武鉉、李明博という顔ぶれ。

この本では、「資料が十分でない」とのことで、全斗煥、盧泰愚の2人については詳しい記述はありませんが、そのほかの大統領たち(そして韓国という国)が、それぞれにさまざまな葛藤を抱えていたことが分かりました。

朴正煕大統領については、その暗殺事件を描いた「有故(ユゴ)」という韓国映画を見に行ったのを思い出しました。

日本の歴代首相についても、やはりいろんな”ドラマ”はあるのでしょうが、退任後も含め、韓国ほどの「物語性」はないのではないでしょうか…。

それにしても、韓国の大統領経験者は、退任後、平穏な「隠居生活」を送った人がほとんどいません。
「汚職」などで指弾され、晩節を汚すか、身内の不祥事に泣かされるか、はたまた自殺や亡命してしまうか…。

大統領の人気を終えた後、平穏な生活を送る人が出てくれば、韓国社会の成熟度が上がったと判断できるのかもしれません。


▽購入した本
*「外来語の社会学―隠語化するコミュニケーション」
山田雄一郎・著、広島修道大学学術選書


外来語の社会学―隠語化するコミュニケーション

外来語の社会学―隠語化するコミュニケーション

  • 作者: 山田 雄一郎
  • 出版社/メーカー: 春風社
  • 発売日: 2005/09
  • メディア: 単行本




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「リスク・リテラシーが身につく統計的思考法」 [読書]

▼読み終わった本
*「リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ推定まで」
ゲルト・ギーゲレンツァー著、吉田利子・訳、ハヤカワ・ノンフィクション文庫


リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ推定まで

リスク・リテラシーが身につく統計的思考法―初歩からベイズ推定まで

  • 作者: ゲルト・ギーゲレンツァー
  • 出版社/メーカー: 早川書房
  • 発売日: 2010/02/10
  • メディア: 文庫


【帯紹介】
******************************

専門家の言葉をつい鵜呑みにする前に
数字の「ウソ」を見破る技を教えます

現代人の基礎教養である確率・統計を平易に解説
******************************


乳がんやHIV(エイズ)、DNA鑑定などを例に挙げながら、物事の可能性を確率で表した場合の考え方、理解の仕方について分かりやすく説明しています。

例に挙げられているのは、以下のような文章と数字です。
「(40歳から50歳の自覚症状のない女性のうち)1人の女性が乳がんである確率は0.8%。また、乳がんであれば検査結果が要請になる確率は90%です。乳がんでなくとも陽性と出る確率は7%あります。ある女性の検査結果が陽性と出ました。この女性が実際に乳がんである確率はどれくらいでしょうか?」
この質問に即答できる人は、かなり数学的思考に慣れている人でしょう。
(もちろん私も答えられませんでした。)

これを確率ではなく実際の数字で表すと、次のようになります。
「女性1,000人あたり8人が乳がんにかかっています。この8人のうち7人は乳房X線検査で陽性と出ます。乳がんではない女性992人のうち、約70人は検査結果が陽性になります。ある女性の検査結果が陽性と出ました。この女性が実際に乳がんである確率はどれくらいでしょうか?」

これであれば、「陽性になるのは乳がんにかかっている8人のうちの7人と、乳がんではないのに陽性の約70人。したがって7+70=77人のうち、本当に乳がんなのは7人だから7/77=約9%」というのが答えです。
これなら考えやすいと思います。

ということで、日常のいろんな場面で出て来る確率論は、よく考えないと正しい理解を得られないということがよく分かりました。

そして、メディアの報道においても、こうした数字の扱い方は難しいし、問題が多いであろう、ということが分かってきました。

最近注目されることが多い、「内閣支持率」などの「世論調査」にも通じるのではないでしょうか…。


▽購入した本
*「日本語は本当に『非論理的』か」
桜井 邦朋・著、祥伝社新書


日本語は本当に「非論理的」か

日本語は本当に「非論理的」か

  • 作者: 桜井 邦朋
  • 出版社/メーカー: 祥伝社
  • 発売日: 2009/09/29
  • メディア: 新書




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「アメリカから<自由>が消える」 [読書]

▼読み終わった本
*「アメリカから<自由>が消える」
堤未果・著、扶桑社新書


アメリカから<自由>が消える

アメリカから<自由>が消える

  • 作者: 堤 未果
  • 出版社/メーカー: 扶桑社
  • 発売日: 2010/03/30
  • メディア: 新書

【帯紹介】
******************************

『ルポ 貧困大国アメリカ』の著者が明かす
アメリカ社会 驚愕の実態

飛行機に乗れない!
突然逮捕される!
言いたいことが言えない…
これが「自由の国」で頻繁に起きている!

******************************

帯にあるように「貧困大国アメリカ」の著者、堤未果氏によるアメリカ社会のやりきれない実態に関する「告発」の書。

「自由」がなくなり、格差が拡大する現状は、オバマ政権になっても好転の兆しが見られないようです。

以前も書いたかもしれませんが、アメリカという国は、これまでも、極端に走っては軌道修正したりしなかったりという歴史を持っているのではないでしょうか。
「禁酒法」などという法律、普通に考えれば成立・施行されるはずがないと思うのですが、それを実行に移してしまうのがアメリカなのだと思います。

そういえば、3〜4年前にハワイに行った以外、長い間アメリカ(本土)に行ってませんが、この本を読んでいると、行きたくなくなりました。

▽購入した本
*「日本語教のすすめ」
鈴木孝夫・著、新潮新書

日本語教のすすめ

日本語教のすすめ

  • 作者: 鈴木 孝夫
  • 出版社/メーカー: 新潮社
  • 発売日: 2009/10
  • メディア: 新書





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